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冷たい熱帯魚

園子温監督 「冷たい熱帯魚」 2010 レビュー

原初の快楽  「ボディーを透明にする」と、でんでんは表現する。死体を細かく切り刻んで焼却し、残滓を川へ流す行為だ。殺人の動機は、快楽だ。欲望を満たす快楽、快楽の妨げになる人間を殺す快楽。殺人と性行為には、種の生存本能としての快楽が潜んでいる。本来、快楽を味わうことができるのは、強い人間だけだ。強い人間だけが、強い遺伝子...
塚本晋也監督 「双生児」 1999 レビュー

塚本晋也監督 「双生児」 1999 レビュー

双生児の流離譚  江戸川乱歩の原作は、1924年に発表されている。舞台となる大徳寺医院は、医院と家屋が同棟にある造りの日本家屋だ。西洋医学の治療を施す医院と、日本建築の普遍性を感じさせる居間や寝室。折衷こそが日本的美の精髄ならば、大正時代を描いた映画は、自ずと格調高くなる。パンキッシュな塚本だからこそ、この王道を丹念に...
クリーピー 偽りの隣人

黒沢 清監督 「クリーピー 偽りの隣人」 2016 感想 ネタバレあり

サスペンスと人間心理 奇怪な連続殺人。犯罪心理学者の刑事時代の過ち。転居先の怪しい隣人。被害者遺族の可憐な少女。米国のサスペンススリラーのような道具立てだ。巨匠、東野圭吾もそうだが、この映画の原作者である前川裕も、米国のスリラー小説や映画をたっぷり吸収しているのだろう。前川は、比較文学を専門とする法政大学教授でもある。...
叫

黒沢清監督 「叫」 2007 レビュー 

殺風景な湾岸の荒涼 東京湾岸。高層ビルや巨大な橋梁と朽ちた護岸や廃墟が混在する地帯。改めて地図で確認してみると、埋め立て地の面積はかなり広いのだが、全ての土地が有効利用されているとは言い難い。 役所広司演じる刑事は、湾岸地域を管轄する警察署に勤務する刑事だ。彼の自宅もこの地域の古い団地であり、連続殺人事件もこの空虚な水...
破線のマリス

井坂聡監督 「破線のマリス」 2000 レビュー ネタバレあり

華やかなテレビ局 テレビ局は、まだ華やかなのだろうか? 私はテレビを全く見ないのだが、ネットの情報から類推しても、テレビというメディアが凋落していることは間違いないだろう。視聴率は低落しているし、新しいスターもあまり産まれていないようだ。老境にさしかかったビートたけしや明石家さんまが未だに大御所として君臨していることが...
貞子VS伽椰子

映画『‎貞子vs伽椰子』レビュー ネタバレあり

監督・脚本:白石晃士   ネタバレ度:★★☆☆☆     概要 偶然呪いのビデオを見てしまった友人を助けるため、自らも貞子の呪いを受けた女子大生、倉橋友里(演:倉本美月)。 一方、近所の少年を心配し、伽椰子の棲まう廃屋に踏み入ってしまった女子高生、高木鈴花(演:玉城ティナ)。 およそ人智の...
映画『ドント・ブリーズ』レビュー ネタバレあり

映画『ドント・ブリーズ』レビュー ネタバレあり

制作:サム・ライミ ネタバレ度:★★★★☆ 貧困から抜け出すため、高級住宅街でケチな盗みを繰り返していた三人の素人泥棒たち。 そこへ願ってもないビッグチャンスが。事故の賠償金で大金を手に入れた盲目の軍人が、孤独に暮らしているという。 しかし、そこで遭遇したのは、恐ろしい戦闘力と秘密を持ったスーパーおじいちゃんだった! ...
来る

ホラー映画の「来る」ってどんな作品?主役や見どころなど解説!

2018年12月7日に公開されたホラー映画の「来る」は、原作もある作品で、豪華俳優陣で製作されています。具体的に、誰が出演しているのか、どのような作品に仕上がっているのか、詳しい内容を紹介していくので、参考にしてみてください。 主役や他のキャストについて ホラー映画「来る」の主役は、V6の「岡田准一」さんです。ご結婚も...

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